6-1.Connect からのデータ出力

Amazon Connect から出力するデータ

Amazon Connect では、コンタクトセンターが受信した通話、エージェントの活動、コンタクトフローのログなど、様々なデータを取得して出力することが可能です。これらを活用することで、管理画面で標準的に表示可能なレポートの他、お客様が必要とする最低限の情報だけにフィルタしたレポートを作成したり、通話に関する分析を行うことが可能です。 001.png

Contact Trace Records(CTR)

  • CTR は、顧客との通話に関するイベントを記録し、問い合わせの検索/コンタクトの検索画面から確認可能です。
  • コールフローなどで集めたカスタム属性を CTR に付加することが可能です。
  • API [UpdateContactAttribute]は、CTR に対してカスタム属性を更新、追加、削除することができます。
  • API [GetContactAttribute]は、CTR のカスタム属性を取得できます。
  • Kinesis Stream(API)、または Kinesis Firehose(S3) により CTR のストリーム出力が可能です。
  • CTR は JSON 形式で記録されます。
  • CTR は Lambda や Glue で整形し、Redshift や RDS、あるいは Tableau や Quicksight のような BI 分析で活用することができます。
  • CTR のデータモデルはこちらを参照してください。

エージェントイベント

  • エージェントイベントは、Amazon Kinesis Data Streams により、エージェントのアクティビティをほぼリアルタイムで出力します。
  • エージェントイベントは JSON 形式で出力されます。
  • ストリームに記録されるイベントには、以下のCCPイベントが含まれます。
    • エージェントのログイン/ログアウト/通話接続
    • エージェントのステータス変更(対応可能、休憩中、トレーニング中、など)
    • ハートビート
  • エージェントイベントは、WFM における Real-Time Adherence(RTA) のような用途に利用することができます。
  • エージェントイベントのデータモデルはこちらを参照してください。

コンタクトイベント

  • コンタクトイベントは、Amazon Connect の各チャネルのイベントをほぼリアルタイムにストリーミングします。
  • コンタクトイベントは JSON 形式で出力されます。
  • コンタクトイベントは Amazon EventBridge に Amazon Connect 用のルールを作成して出力します。
  • ストリームに記録されるイベントには、以下の CCP イベントが含まれます。
    • 通話の開始、転送、キューイング、切断
    • エージェントへの接続
    • システムへの接続(人間、FAX、留守電、等)
  • コンタクトイベントのデータモデルはこちらを参照してください。

コンタクトフローログ

  • コンタクトフローログを有効にすると、コンタクトフローの各ブロックのデータが Amazon CloudWatch Logs に送信されます。
  • コンタクトフローの「ログ取得の動作を設定」で有効にすることで、フロー内の特定の場所でのみオン/オフを切り替えることができます。
  • フローが想定通り動作しない場合のデバッグとして活用できます。
  • エージェントに接続する前の顧客体験を分析する唯一の方法です。

メディアストリーミング

  • メディアストリーミングは、お客様から Kinesis Video Stream への音声ストリームを指し、リアルタイム音声処理を目的として利用されます。
  • メディアストリーミングは、通話がエージェントに接続された後も継続します。
  • コンタクトフローの特定の場所で、コンタクトフローブロックによって開始、終了することができます。
  • 留守番電話のように、エージェント接続前に顧客の声を保存するにはメディアストリーミングの利用が必須となります。

通話録音

  • 通話録音は、顧客がエージェントに接続した後にのみ開始できます。
  • 通話録音は、CCP 等から Connect API を使って開始/停止/中断/再開を制御できます。
  • 録音結果は S3(Call Recording bucket) の指定したディレクトリにwavファイルとして保存されます。また、管理画面から再生することができます。
  • Transcribe / Comprehend、Contact Lens と連携することによって、通話のテキスト化、感情分析に活用することが可能です。