Tips

ここまで見てきた内容で基礎部分を抑えることができました。

ここでは、更なる活用に役立つTipsを掲載します。

Point In Time Recovery(PITR)

DBではよくPoint In Time Recovery(PITR)という任意地点に戻す機能が用いられます。 RDS でもこの機能が存在し、バックアップ保持期間(最大35日)内の任意地点(おおよそ5分刻みに寄せられます)のデータで新しいインスタンスを立ち上げることができます。 データ破損や誤った削除を行ってしまった際などに有効sです。

新しいインスタンス = エンドポイントが変更されるため、クライアント側の対応も必要です。 前段にDNSを挟んでおくなどの工夫が必要なこと、立ち上がりに比較的時間がかかることに注意して下さい。

バックトラックの有効化

Aurora は、PITRに加えて バックトラック 機能を提供しています。

Auroraクラスターでバックトラックを有効にしている場合、特定地点(数秒の差は発生)にDBのレコードを復元できます。 また、巻き戻す だけでなく 進める ことも可能です。

バックトラックの利用時は ダウンタイム が短時間ながら発生するため、主に下記のユースケースが想定されます。

  • 本番環境: 人為的なミスでDELETEやDROPをしてしまい、素早い復旧が必要な場合
  • テスト環境: DBを変更するようなテストケースで、テスト開始時点に戻してやり直す
  • トラブルシュート環境: 問題が起きた前後のDBの状態を少しずつ動かして確認する

変更の少ないDBでは料金も相対的に低くなることが期待されるため、有効化を是非検討ください。

パフォーマンスの監視

Performance Insight 機能を有効にすることで、次のようにグラフィカルに DBの負荷状況 を確認することができます。

注意:t系インスタンスでは有効にできません。興味のある方は新しくインスタンスを作成してお試しください。

拡張モニタリング

もしRDSインスタンスにおけるプロセスレベルのメトリクス(メモリのVIRT/RESなど)が必要な場合は、「拡張モニタリング」を有効にすることでCloudWatch Logsに情報が出力されます。

パフォーマンスの監視要件が高いワークロードの場合、これらを活用してチューニングを行うと良いでしょう。 - 拡張モニタリング doc